TNFファイル分割編

TNFファイル分割編

複数の小説を一つのTNFファイルで調整しようとすると、「どこだあいつは!」状態になる場合があります。そういう時に便利なのが、TNFのsectionタグで指定できるオプションincludeと、includeタグそのものです。

これらは指定したTNFファイルを呼び出して表示するタグで、複数の話が入っていて見づらい一つのTNFファイルを一定のボリュームごとに分割し、大元のTNFファイルから呼び出して表示させる、なんてことが可能になります。sectionタグで使用すればどの部分をsectionで囲っているか一目瞭然ですし、includeタグを用いれば改丁せずに読み込めたり、ルビマッピングのみを書いたTNFファイルを呼び出したりもできるのです。
使用する際の注意点としては、TNFファイルのみが呼び出し可能ということですね。パスは画像などと同じように、呼び出し元フォルダからのアクセスとなります。同じフォルダにまとめて入れとくと分かりやすいです。

TNFファイルを分割する

話はさておきまず実践。「春を待つ」でやってみます。これは元々一つのテキストファイルをTNFファイルに変換、そしてPDF出力していましたが、章ごとにTNFファイルに分けてみます。

相変わらず字が汚くて申し訳ないですが、こんな風に分けました。

01の始まりと終わりは下のような感じで。自動採番タグのおかげで02~06は<number name="count"/>と書けばいいだけなのが嬉しいです。

<!-- 一 -->
<font style="chapter">
<spacer num="4"/>
<number name="count" format="kanji1" value="1"/>
</font>~
~
 白いカッターシャツに、汗がにじんできた。~
 <ruby>正</ruby>は腕時計を見た。耐水性のある電波時計。五年前、兄から貰ったものだ。時刻は正確だった。家を出てからまだ、三分しか経っていない。~
(中略)
 クッソ暑いよなあ、マジで……。~
 思いながら、一定の速度を保ち、正は龍二のあとを追う。
sectionタグで呼び出そう

ではこれらを呼び出し元ファイルからsectionタグで呼び出します。今回の呼び出し元である春を待つ_00.tnfの中身は以下の通りです。最後にsectionで呼び出してます。

<title>春を待つ</title>
<writer>SOrow</writer>
<url>http://north.undo.jp/</url>
<mail>sorow@north.undo.jp</mail>
<circle>SOroom</circle>
<edition>2018年1月15日 初版</edition>

<!--rubymap:ルビマッピング-->
<!-- ルビマッピング -->
<rubymap base="正" text="ただし" render="first" balance="off"/>
<rubymap base="龍二" text="りゅうじ" render="first" balance="off"/>

<!--スタイル定義-->
<style>
font.chapter { size:150%; }
font.big     { size:120%; }
font.small   { size:80%; }
strike.dash  { size:5%; type:single; }
strike.wave  { type:wave; }
sideline.line{ type:line; }
</style>

<section title="一" page_title="一" include="春を待つ_01.tnf"></section>
<section title="二" page_title="二" include="春を待つ_02.tnf"></section>
<section title="三" page_title="三" include="春を待つ_03.tnf"></section>
<section title="四" page_title="四" include="春を待つ_04.tnf"></section>
<section title="五" page_title="五" include="春を待つ_05.tnf"></section>
<section title="六" page_title="六" include="春を待つ_06.tnf"></section>
そのまま普通にPDF化

そしてPDF変換。
すると、中身は特に前と変わらず出力されます。ファイル名は呼び出し元のTNFファイルの通りになるのでここを変えていると違いますが、他はまったく変化がないです。画像を載せる必要がないほどです。きちんとTNFファイルが呼び出されているということですね。呼び出されてるというか読み込まれてるというか、このあたりの表現に迷いますが、一つのファイルで書いても複数のファイルを呼び出しても同じという感じです。安心。しかも見通しが良いです。修正作業も楽。超便利です。ヤバイです。威沙ヤバイ。

何十話にも及ぶ長編小説を組版したい時や、短編の再録集を作りたい時などに、こうして分割して読み込んでいくと管理しやすいのではないでしょうか。テキストファイルの段階で分割している場合にも、まとめず済むのは手間が減りますね。
もちろん一つのTNFファイルですべて処理しても大丈夫です。自分が楽な方法で、組版出力していきましょう。

今まで使った春を待つのファイルをサンプルとして置いておきます。ご自由にお使いください。
サンプルダウンロード

次からテンプレート編です。

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