エウレカ・クラン制作話 ソロー版
目次
エウレカ・クランの最終アプデが終わり、ふりーむさんにも登録完了。というわけで、制作話を書いてみました。(2019/07/18:サルベージ&追加)
最初は戦闘画面系についてだけを書こうとしていたのですが、思い出した事柄を思い出した時に追加していったら非常にとっちらかりました。多分長文です。ざっくりと見ていただけますと幸いです。
ちなみに私は画像関係の担当で、キャラグラとかバトルモーションとかUIのレイアウトとかやりました。でも敵グラ素材とか背景素材とかを選んでくれたのはkazaさんです。他システム・ストーリー・各種アーツ、ステータス選定等々すべてのデータ入れ・BGM選択もkazaさんです。多いな!(白目)
- その前にゲームの紹介だ!(2019年7月追記)
- 戦闘画面系
- アーツの出現率・行動順上の距離
- 行動順から敵を選択するということ
- マウスホバーで分かりやすく
- マウス移動量の軽減は大事?
- リソース管理……合わないな!
- チュートリアル……うっ、頭が……
- 効率が! 悪い!
- 敵にまでアニメをつける余裕はなかったよ……
- 改変に意味はあったのか
- やっぱり意味ねえ!
- 使いやすくて見栄えのするUI……そんなの無理だぜ!
- ウディコンに参加してみての感想?
- そうだ! 自分語りをしよう!
その前にゲームの紹介だ!(2019年7月追記) #
エウレカ・クランは kazaさんとの共同制作で、 第10回ウディコンに参加したマウス操作のコマンド選択型ノンフィールドサイドビューRPGです。結果総合3位に入りました。 きんダン!の時とはジャンルが異なりボリュームは増して製作期間も増加、しかしやはり締め切りギリギリという地獄が待ち構えていた作品でした。確かその年のウディフェスに ウルファール道場で参加し終わったあたりから本格的に動き出して、そのまま果てしない作業量の海原へと泳ぎ出した感じですね。最初はきんダンと同じ轍は踏まないぞ!と考えていたはずなのですが、実際作り始めると折角ウディコンに出る以上はやりたいことをやりきりたい、あれも入れたいこれも入れたいどうせならああしたいこうしたい、というドリームが共有され、追いかけても追いかけても理想に追いつかない状態となりました。よくあるパターンですね!(白目) 本当、今思うと一年かけて作る規模のゲームでした。実際は……五ヶ月くらい? でもそのうち二ヶ月くらいは毎日ぶっ通しで作業してたような印象です。特にkazaさんの負担が甚大でした。ありがとうkazaさん……。
という2019年からの振り返りはここまでにして、以下が2018年当時書いた制作話です。画像も追加しましたので、お気軽にご覧いただければ幸いです。
戦闘画面系 #
とりあえず戦闘画面系の話から。今回意識したのは、大まかに以下の二つです。
- 視線移動量&マウス移動量をできるだけ抑える
- 意識しなくても情報を取り入れられるようにする
エウレカはかなり要素がモリモリの作品です。情報量とも言えるでしょうか。戦闘だけでも大雑把に、
- アーツ出現率の変動
- 行動順上の距離によるダメージ変動(変化量はアーツ種による)
- オーバーキル・ジャストキルによる経験値・ドロップ率の変動
- 武器とアーツに応じた弱点と耐性
- よくある状態異常からアーツ絡みの状態異常まで
- よくあるステ上昇からアーツ絡みのステ上昇まで
これだけの要素があります。クラスチェンジシステムもありますし、パーティーシステムもありますし、片手持ち両手持ちで何か変わるシステムに、装飾品もステ系アーツ値操作系等色々ありますし、まあもう色々あります。モリモリです。何でそんなに入れたの? って言われるくらいモリモリです。入れたかったから入れたんだよ! と言うしかないくらいモリモリです。入れたかったわけですね。ロマンの前では理論は不要。ただロマンを追いすぎると完成しないので、削った要素もありました。しかしやはりロマンを求めずにはいられない。それがフリゲ、それがゲ制なのかもしれません。違うかもしれません。そんなロマンというかどういう要素を入れるか考えてくれたのはkazaさんで、私もそこまでやったら面白そうだなあとなって、やろうぜってなりました。なった気がします。違った時にはここら辺が多分後日訂正されます。記憶が既に曖昧だ!
アーツの出現率・行動順上の距離 #
ロマンシステムの中で、メインとなったのが
- アーツ(技)の出現率が使った頻度に比例する
- 行動順上の距離に応じてダメージが変わる(アーツの種類によりその%は異なる)
という部分でした。これがシステムの根幹と言いますか、ゲームの柱となりました。じゃあその面白さをどうやって分かりやすく伝えるか、という方向で画面を作っていきました。
で、最大の難点が、この二つでもありました。
「アーツの出現率」は絶対表示しないといけない。しかもそれを意識しなくても確認できるようにしないと、肝のシステムが理解できなかったり楽しもうにも楽しめない。で、出現率をコントロールしようとか考えるなら、アーツの性能も参照しやすくする必要がある。
今回は特にアーツの量が多いので、アーツを選ぶ際に何となくでも性能が分かるようにしないと、「何かもうわかんねえよ!」となりかねない。だからアーツ選択部分の近くにアーツの情報を表示する必要があるが、これが近すぎても遠すぎても見づらくなる。またアーツの性能といっても、実際にそのアーツが選択した敵にどれだけのダメージを与えられるか等を素早く確実に参照できるようにしないと、オーバーキル・ジャストキルの選択もしづらくなる。
したがってアーツ選択時にはアーツの簡略化した性能と共にゲージ変動による一旦の予測ダメージを表示し、対象選択肢時にその対象にアーツが与える影響とその結果を詳細かつ見やすく説明する必要がある。というわけで、この辺のレイアウトが最後まで時間かかりましたね。というか戦闘画面は最後まで何だかんだで調整していました。入れないと分かりづらい情報を、どうやって確認しやすい方法で入れるか。その結果、ああなりました。はい。詰め込めるだけ詰め込んだ感じですね。
行動順から敵を選択するということ #
「アーツの出現率」「行動順上の距離によるダメージ変動」の話に戻ります。
このシステム、表示上で何がネックかというと、「行動順から敵を選択する」ことです。システムがこれ一つならやり方は色々あると思うのですが、戦闘ではこれに「アーツ出現率操作」も大きく絡んでくる。だからその二つのシステムが関わる、アーツ選択欄と行動順は近い場所にあった方が良い。というか、ないと面倒。「何かもうわかんねえよ!」率が高まってしまう。しかし行動順から敵を選択するならば、どの敵にどれだけのダメージを与えられるか等、文字情報から理解できるようにする必要がある。
マウス操作でサイドビューバトルの場合、攻撃等の対象はキャラの画像から選択することが多いと思います。フロントビューでもそうですね。敵の情報が表示されるにしても、敵にキーなりカーソルなりをホバーして、が始まりです。
つまり敵のビジュアル情報がまずインプットされるので、名称を完全に把握していなくても何とかなることが多いです。
けれども今回行動順以下略システムがありますので、敵グラをホバーするという選択だと、そのダメージ変動が超分かりにくい。行動順上の距離によってアーツ種別で与えられるダメージが変わるのが肝だというのに、そこの妙を感じられなくなってしまうわけですね。だから行動順から敵を選択する、ということはもう確実に必要。じゃあ行動順に敵のビジュアルを入れてしまおうか、とすると、スペースが足りないし、ダメージ変動等の最も自分の選択によって体感できる結果の差が、ストレートに入れられない。
したがって、行動順自体は文字情報、しかも必要最低限の情報を確保できる、コンパクトかつ適切な表示にする必要がある。そして行動順上対象選択は、アーツ選択から違和感なく、情報を取得しやすいように構成しないと、もう駄目。面白さが伝わらない。視線移動量が増えたら情報取得が面倒になるし、マウス操作量が増えると戦闘自体が面倒になる。だからこの二つを最低限に抑えながら、必要な情報は必要な時に必要なだけ表示する。更に次回行動順も現在の行動によって変化することを伝え、それにより現在ターンの行動によって次ターンの行動順上の距離をコントロールある程度できることを視認しやすい位置に提示する。しないと駄目。もう駄目。もう駄目だあああああ! となりながら、やってました。場所がない! スペース足りない! スペースあるけど遠い! 情報見づらい! 近づけたら近すぎる! 見づらい! 離れたら見づらい! 文字小さいと見づらい! 大きいと入らない! ああああああ! で、辿りついたのがあの構成ですね。
いやあ、長かったです。何度も何度も行動順から敵を選ばなくても何とかなるんじゃないかと考えたのですが、何ともなりませんでした。やはりそこはそうしなければいけない、そうじゃないとダメージが変わる面白さも感じられない、というわけで。でもアーツも表示しなきゃいけない、場所がない、場所はあるけど遠い、近いけど見づらい。というループが続いていたのは上記の通りですね。今の形に落ち着いて良かったです。
マウスホバーで分かりやすく #
アーツホバー時にHPゲージが変動するのは、締め切りまでヤバくなりつつあった頃にテストプレイでご意見頂いて、kazaさんが実装してくれました。確かに分かりやすいなあとなったので、やっぱりテストプレイしてもらうのは大事ですね。そして超速度で実装してくれたkazaさんに感謝です。
あのゲージも
- HP
- 予測ダメージ
- 予測回復
- 実際ダメージ量
と結構表示すべきものがあって、もう何かコモンがすごかったです。あれ全部やってくれたkazaさんに重ね重ね感謝です。すげえkazaさん。
そしてゲージはゲージで色の調整に時間かかりましたね。似たような色だと分かりづらい、かといってあんまり違うと目に痛い。目立たせた方がいいんだけど、チカチカすると「目が!目がー!」となる。こういう細かい調整を終盤までやってました。
テストプレイでといえば**行動順補正%**表示も終盤までなかったのですが、ご意見頂いてもっと分かりやすくするかーという感じで実装されたような気がします。実装はkazaさんで、表示調整が私ですね。基本そんな分担でした。スペースと見やすさとの戦いが最後まで続きました。
マウス移動量の軽減は大事? #
ちなみに戦闘画面とフィールド画面では、両方の遷移後にもマウス移動量・視線移動量を減らせないかと調整しました。そのため頻繁にクリックする要素は右側に多く置いてあります。戦闘画面ではマウスカーソルがオートターゲットで自動的に移動しますが、行動順の位置あたりにマウスカーソルがあると、フィールド画面ですぐに進むこともできて、かつセーブ・ロードも近くて、キャラステータス参照もしやすい、という位置になるようになったような気がします。
ステータス画面もノンフィールド上で置いている視線の位置のまま、真っ先に装備を参照できるような位置にできたような気がします。何となく。もう何となくですねこの辺は。情報が多いのに遷移で突っかかると「なんかもうわかんねえよ!」となっちゃうので。私が。はい、私がなります。大体の配置は私が自分で「めんどくせえなあこれ……」となったら調整してました。
各ステの場所も、できるだけパッと見だけで分かるような場所とサイズと目にそれほど刺さらない色合いに。フィールドからの遷移での視線移動量軽減やキャラ切り替え表示や両手持ち用注釈等、この調整も今思い返すともうやりたくねえと思う作業でした。
そういえばショップ表示も試行錯誤あったなあと今更思い出したのでその変遷。
基本自分が面倒臭がりなので、操作上の手間はある程度省いていかないと、作り続けること自体が面倒になっちゃうのですね。でも一人だと盲点がありまくるので、kazaさんやテストプレイヤーさんのご意見が非常にありがたかったです。タイトル画面からロード画面を開いた時に、そのままのカーソル位置でどこかの欄を押せるようにして、セーブ時にはその欄にセーブをしておくとタイトルからのロードも楽にできる、という感じにしたのですが、セーブ・ロード画面を以前に開いたページにしておくのは、コモン上でやる必要があったので、そこもkazaさんが作ってくださいました。kaza様! いやあもう本当に大変ご迷惑おかけしました……。
リソース管理……合わないな! #
そういえばすっかり忘れてたのですが、戦闘後自動で全回復にするかしないかを決めるのに、結構話し合ったなあと思い出しました。最初だったかいつだったか、戦闘後の体力はそのままで(自動回復せずに)、フィールド上でもアーツ使って回復するような感じにしてたんですよね。そこでもアーツ値の操作ができるようにと。ただそれだとリソース管理ゲーの要素が強くなるというか、フィールド上で増えるアーツ値どうするかというか、戦闘フィールド両方でアイテム数を考えてやらなきゃいけなくなると本末転倒になりそうか何かで、「やめよう!」となりました。この流れも間違っていたら後日訂正されると思われます。ただ結構長い期間どうするか決めあぐねていたようなおぼろげな思い出です。答えを出しにくかったような気がします。オーバーキル時の経験値量がどれだけ増えるのかとかも話し合って決めたような。何だかんだで色々話し合って決めた部分もありますね。
チュートリアルについても話し合ったのは話し合ったのですが、最終的に何かもう時間なさすぎて入れられる方が入れられるものを入れて最後に細かい修正をしたような気がします。
教えたガールはkazaさんの好きなゲームが元ネタで、kazaさんの発案で導入して最初kazaさんがテキストも書いててくれたんですが、終盤はもうヤバかったので私がとりあえずで入れてそのままになった部分もあります。シルエットキャラも入れられる方が入れていくスタイルでした。どれをどちらが書いたのか推測してみるのも楽しいかもしれません。そうでもないかもしれません。
チュートリアルといえば最初私が画像で作ってそれをクリックで進める感じにしたのですが、テストプレイで分かりにくいとなって「ああああああ!」となりながらも無事に軌道修正されました。今思い出してもあの時の地獄は地獄でした。でもkazaさんはkazaさんでものすごい地獄を味わったというか「ああああああ!」となった私が最後まで地獄を味わわせまくったので、win-winな地獄でした。でも地獄はもう要らない! 勘弁! 本当にもうご迷惑をおかけしまくりましたね。「お前とはもう組まん!」と言われなくて良かったです。本当に良かった……。
チュートリアル……うっ、頭が…… #
しかしまあチュートリアルは大変ですね。独自システムで一番難産するところかもしれません。ここでコケると即終了してしまうので、分かりやすくしながらも、面倒にならないようにしなければならない。このバランス取りの難しさ。洪水にならないように情報を開示する、そのタイミングも難しかったです。
ただ実際に自分で作ってみると、ちょっとした文章でも色分けした方が分かりやすいとか、言葉を絞ったり選択式にしたり小分けにしたりした方が分かりやすいとか、過程過程で情報が入ってきた方が頭が追いつきやすいとか、その辺のプレイヤーに親切にする方法が分かったような気がします。でももうこれだけのチュートリアルが必要なゲームも作らないんじゃないかなあと思います。気力が! 気力がもたない! ウディコンを目指したからこそできたような気もしますね。
効率が! 悪い! #
戦闘時のキャラの動きですが、あれもなかなかに時間がかかりました。すべての始まりは、奥行きを出すためにキャラの表示位置xを微妙にずらしたことです。で、敵に攻撃する時に敵に向けて移動しますが、あれを直線ではなく放物線とするがために、x位置に応じたy位置をあてがう必要がある。ただ画面奥にいくほど敵と味方間のx距離が短くなり、xが短くなるということは全部同じyだと一番上から一番下とかの移動でカクカクギュイーンってなっちゃうわけで。これ自動算出できないかと思ったのですが、動きはもう感覚的なものなので、一つ一つやりました。時間かかりましたね。何通りだったか計算してみようかと思ったのですが、もう思い出せないのでやめときます。
アーツのモーションもある程度使い回した部分もありつつ、でも一つ一つコモン作りました。時間かかりましたね。
ただ自分じゃあれだけの技数揃えられもしないので、土台があるとこから作ることができるのは楽しかったです。燃えました。ロマンロマン。元ネタのあるものは元ネタに寄せましたが、そのまますぎてもそのままなので、すべてそのまんまなのはそんなにないかもしれません。あるような気もします。つまりは好きだったんだよ! 好きなものを入れられるってのは作者の特権だなあと思います。
敵にまでアニメをつける余裕はなかったよ…… #
戦闘画像周りも時間かかりました。 マサオ君でキャラチップくらいは描いたりしてましたが、サイドビュー戦闘のキャラを作るのが初めてだったので、手探り状態でしたね。最初はクリスタで描いてました。アイコンとかもいつもクリスタなので、その流れでやっていたのですが、途中でこれこのペースだと間に合わねえなとなったので、Aseprite買いました。ものすごく便利でした。待機モーションのアニメが作りやすくて感激でしたね。ドット絵動かすの楽しいなーとなりました。
後半は締め切りに追い詰められまくりましたが、それでもやっぱり作ることの楽しさを味わえて良かったです。サイドビュー戦闘はいつかは作ってみたいと思ってたのもあって、夢が叶いました。ただまあキャラの武器種はね。固定の方がね。作業量少ないですね。六人分の全武器用モーション差分ヤバかったです。終わらない。打っても打っても終わらない。
パターン数絞ってるのに終わらない。省力化するため結構共通化してるのに終わらない。早く終わらせたいけど終わらない。女主人公投入が中盤くらいで決まったような気がするので、終わりそうになっても終わらない感じでした。そういえばタウもどっかのタイミングで追加されましたね。
- kazaさん「こういうキャラ入れたいなー語尾はニャフ」
- 私「にゃふー!」
みたいな。これは早めだったような……? 五月頃ですかね。違う気がします。女主人公の時は、
- kazaさん「スカート」
- 私「スカート」
みたいな。この流れ多分違いますね。適当な記憶で書いちゃいけません。そのうち訂正されるかもしれません。
それは置いときまして、サイドビューキャラ画像表示時はキャラと武器は分けて表示しています。ピクチャで分けて中心表示、使うアーツのタイプに応じて武器を変える感じですね。で、武器はキャラの手前にくるようにしたのですが(斬りかかった時などは手前になる必要があるので)、一連の流れでキャラの裏手に武器が回るパターンもあるわけで、この時にどのキャラの頭やら体やらにも被らないような位置にして、かつ見栄え的にあんまりアレじゃない感じにするというのも試行錯誤で、もうすべて時間との戦いでした。これに加えて立ち絵の目パチ口パクにADVのイラストにUI画像アイコン一部エフェクト作業もあったりで、何かもう、最後は絶望的な状態でしたね……よく間に合ったなあ……。
もっと凝ったモーションにするならやっぱり登場人物数や装備武器種は絞った方が良さそうです。今回はえーと、いくつですかね。何となくそれなりな感じですね(適当)。ただ今回の量でもある程度はできたかなあと思います。全員がどの技でも使える、というのがシステムとしての面白さでもあったので、そこを崩さずにやれて良かったです。やっぱりロマンですね。ロマンは動力です。
改変に意味はあったのか #
最初に何となくのサイズと角度でキャラグラ作ったので、それに合わせて素材屋さんの敵グラ素材を画面上で迫力出るくらいまで大きくしてドット打ち直して影を統一したり、戦闘の背景をフィールドの背景素材を元に一つ一つ新たに作ったり、それがアーツと行動順の見やすさに影響しないように配置や色合いを変更したり、そういう調整も時間がかかったなあと思います。
結果考えるとそのまま使わせてもらうだけでよかったんじゃないかという気が……。
また折角アーツが沢山あるんだから、やっぱある程度は見かけも違った方が面白いよなーというところで、エフェクト素材を山ほどお借りして、ガンガン入れました。性能でだけじゃなく、表示上でも気に入ったのを選べる余地作りというか。そこは重視されるところではないけど、ロマンで選ぶというのもアリな方が個人的に好きだなあと。
勿論ゲームとしての最適解はあって、それを早くに理解して選べるようになってしまえばぬるゲーというか、御しやすく平坦になりがちではあるのですが、それを選ばなくてもやっていける、という感じが理想でした。そんなに強くなくても何となく好きだからいいじゃん! という。とりあえず強いの使ってくぜーでもいいし面倒だから一つ二つ固定してやっちまおうとかでもいいし、肩肘張らず適当に選んでこれ何か好きだなーとかで進められる余地があるといいなあと。それゆえに計算し尽くされた最適解を試行錯誤することを楽しみとする方には、合わない感じになったかもしれません。そういう方にはおそらく無駄な要素多すぎ、噛み合ってない、ゲームの態をなしていない、みたいにもなったかなと。最初はそういったコメントを見る度に落ち込んでいたのですが、時間が経った今では、それも一つの確かな意見だなあと思います。そして難易度調整難しかったですね。初期のハード以降は確かにもっと難易度高めでも良かったかもなーとも思いますが、まあ時間が(ry 諸々時間がヤバかったです。よく完成できたなあ……データ入れてくれたkazaさんに感謝してやみません。
やっぱり意味ねえ! #
唐突なエフェクト裏話。エフェクトの色は、アーツの属性によって統一しました。斬が青、衝が黄色、突が緑、打がピンクですね。魔法も、火は赤、水は青、風は緑、土は茶、光は白+黄、闇は紫+黒という感じで。今回属性が結構出てくるので、見た目で分けた方が分かりやすいかなあと思ったのですが、実際のところ特に分かりやすくも何にもならず、普通にお借りした素材そのまま使った方が良かったんじゃないかという思いが胸にあふれます。やる前に分かりたかったその現実。完成して良かったです(白目)。どの素材もクオリティヤバくて助かりました。一部自作もしましたが、大体はお借りした素材です。素材を公開してくださっている方々に感謝感謝です。
使いやすくて見栄えのするUI……そんなの無理だぜ! #
UIについて。ゲームを楽しんでもらうにあたっては、操作的に遊びやすいに越したことはないなあと思います。親切にしすぎると試行錯誤する余地が減る、やらされてる感が出る、という風に言われる可能性もありますが、どういうゲームにせよ、入口が広いに越したことはないのかなと。今回は特にモリモリシステムだったので、そのシステムを結果的に面白くないと思う人がいても、そこの判断をしてもらえるまでは遊んでもらえるようにできないと、面白いと感じる人にまで届けるのも難しいのかもしれないなあと思うところです。
2019年追記:第10回ウディコンで、エウレカは総合3位となりました。ウディコンでは総合順位よりも部門別順位の方が意味を持つものだとは思いますが、それでもこの「これはなかった方がいい」「これはこうした方がいい」「ゲームとしてどうなのか」というご意見も色々頂いたモリモリシステムバランスなゲームが、総合順位で上位に入るまでプレイしていただけて、評価していただけたのは、操作性やチュートリアルを死ぬほど整備できたからかなと思います。そこをしっかり詰められれば、多様な否定的意見が生まれるオリジナルシステムバランスゲーでもウディコンでワンチャンある、ということかなと。
エウレカは画像の評価が高いわけではないですし、UIも見栄えするとかではありません。地味な感じで、今見るとちょっと目に痛い感じの色合いな気もします。でも当時の意識上、技術内で、プレイのしやすさ、見やすさは、可能な限り突き詰めました。ここをやるのは本当にしんどくて、ちょっとの位置の違いで色々変わるし、正解もすぐには見つからない、というか正解が見えない中で試行錯誤を繰り返さなければならないし、一つ収まっても他の要素との兼ね合いでまた全部動かす必要が出たりもするし、それで見づらくなったら全部ひっくり返すことにもなる。デザインの勉強をしていないと本当の意味で見やすく分かりやすいものは作れずに、センスがないと見ておおっと思わせるような綺麗なものも格好良いものもできませんが、私はどちらも駄目なタイプです。学もなければセンスもないという。それでもまあ、死ぬ思いで頑張れば、プレイヤーの自分を快適にさせられるように頑張れば、何とかなります。なりました。エウレカで何とかなったんです。それより要素の少ないオリジナルシステムであれば、もっと何とかなる可能性があります。しんどい思いをしまくっても報われます。それを信じられるようにできたかなあと思う今日この頃です。追記終了!
私はオリジナルシステムは作れない勢なので、システム作ってくれる方のいる共同制作は本当にもう、自分じゃ作れないものを作れるという楽しさが半端ないですね。「あれやってみたいけどシステム作れねえ!」→「できてる……だと……」のコンボがすごい。いやほんと何であんな短時間であんなすげえの作れるんだよ……って度々なってました。kazaさんすげえ。そして、このシステムをより多くの人に楽しんでもらいたいなあという感じで作ってました。少しでも役に立っていたら嬉しいです。
UI的には、要素置く場所とかサイズに困ったら、黄金比とか白銀比とか白金比で何となく置いていくと、割と作りやすくなった気がします。エウレカだとアーツリストとか行動順の幅とかは白金比かなあ。何かの比率で置いて調整した感じです。フィールド画面は1280*720の背景の縮小率をどうするかとか比率で決めたかもしれません。それが絶対とかではないですが、参考にできるレイアウトがない状態だと、基準があるだけでも楽になりますね。視線誘導も何となくしやすいので、今後も利用すると思います。
ただ一番大事なのは、他の制作者さんとか、テストプレイヤーさん等から頂けるご意見ですね。そこをしっかり受け止められないと、独りよがりな部分の修正ができないなあと思います。逆に言うと、そういう方々の意見を元に、分かりやすさを追求していけば、より多くの方々にある程度までプレイしていただける可能性も高まるのではないかなあと。
ウディコンに参加してみての感想? #
この項目、1年近く経った今見たら、「ヽ(`Д´)ノもう来ねえよ!ウワァァン 」という感じの書き方になっていたので、手を入れました。この記事は2018年の9月にアップされたものですが、その時点でも評価コメントの賛否両論具合が尾を引いていたようです。でも今思うとそこまでアレじゃなかったなあというわけで、色々変えました。
今回のウディコンで感じたのは、自分の作ったゲームには、自分の思う面白さが入るということです。エウレカはkazaさんとの共同制作で、何かもうあらゆることをkazaさんがやってくださいましたが、私自身がプレイして、面白いなあと感じます。好きです。
ただ、そういうゲームについて、コメントで面白さを否定された時。それを、自分の思う面白さを否定されていると感じてはいけないなあと。必要以上のダメージを食らってしまうので。
作ったばかりの作品は特に、自分としては「これでよい」と判断して出しているものなので、否定的意見によって、自分の判断を否定されているかのように感じられてしまうのだと思います。自分の価値観まで否定されているような。でもそれはほとんどの場合、全否定ではないんですよね。
どのような意見もプレイヤーの方々にとっての事実であるけれど、その事実でもって制作者の存在価値自体を否定しようとしているわけではない。勿論非常に強い熱意というか悪意からボッコボコ意見を送る方もゼロではないでしょうし、そういうのは言語道断というか問答無用というか存在抹消した方がいい類のものですが、基本的にはプレイヤーとしての意見というのは、私自身も含め、そのプレイヤーにとっての事実なわけで、確実なものであり、尊重すべきものでもあるけれど、それ自体が評価のすべてというわけでも、絶対的真理というわけでもない。だからゲーム性に対しての批判的評価を、自分の価値観を否定されていると感じてしまうような時は、一旦シャットアウトしておいて、客観的に受け止められるようになってから薄目で見ていく、のがいいかなと思いました。
1年経った状態だと、エウレカに関しての、「もっとこうした方が面白い」という提案的なご意見も、その通りだろうなあと思えます。もう本当にモリモリなゲームですから。良さを消し合っているシステムがあったり、バランスが取れてなかったりするのも事実だろうなと。
で、そういう意見が来るということは、プレイヤーの方々が、そこまでそのゲームについて考えてくれたからこそなんですよね。構造にまで踏み込んだ評価、それも色んな方々からのいつまでも手元に残せる形としての評価。これは本当に、ウディコンでなければ得られない、非常にありがたいものだと思います。でも、そう自然に捉えられるようになるまでには、なかなかに時間がかかる。すぐにはメンタル的に難しい。まあ落ち込む。休みも睡眠時間も犠牲にして完成させたゲームの、自分が面白いと思う部分を面白くないと一刀両断されるのは、まあ辛い。悲しい。やりきれない。すぐに切り替えられるものでもない。
というわけで、完成したあたりでは、信頼できる誰かの評価を先に得られていた方が、強い後ろ盾になると感じました。少なくとも、面白いと感じてくれる人が、一人でもいる。それは強いです。何も残らないわけではない。そうやってメンタルを保てれば、後で結果を冷静に受け止められるようになる。共同制作だと自然とそうなるのがありがたかったですね。
ただ誰にでもそういった相手がいるというわけではありませんし、私はたまたま運が良かっただけな気もします。一人で参加していたら、途中でもうばっくれてたかもしれないなあとも思うので、共同制作という形でウディコン参加の念願を叶えられて、実に幸運でした。自分一人では絶対に作り得ない規模のゲームを作れたことも、本当にもう、ありがたかったです。
そうだ! 自分語りをしよう! #
自分語りのコーナーだ! 私はゲームで抜け道のある作業が好きなタイプです。作業を重ねてできることが増えて色々できるようになって、できることが増えすぎたり頭打ちになったりして面倒になってきたらプレイをやめて、思い出した時にまた最初からプレイをする、そういう感じでクリアまでいかなくても、過程の作業で面白かったなあと思うタイプです。ラスボス前まで進んで世界を自由に散策したら満足してプレイをやめて忘れた頃に最初からプレイし始めるやつです。エンディングを見ていない率が高い!
レベル上げや金稼ぎがただただ好きだったり、ハメ技とかチートとか使うのも好きだったりします。FF5できんのはりでAP稼いだり、SFCの魔装機神で定期的に増援に出てくる金のゴーレムをリセット使いながらひたすら狩ったり、FE聖戦の系譜で2章の最後のボスをチクチクしまくってアーダンやラケシスをクラスチェンジさせたり、初代ペルソナでポーカーカンストやFOOL三体作りを目指したり、ソウルハッカーズのカジノで稼いで序盤からエンペラーソード無双したり、そういったプレイも楽しんでやっていました。スパロボだとやはり幸運努力魂マップ攻撃。主人公の誕生日をどれにするかで悩みまくりました。FF7でナイツオブラウンド取って鍛えるのも楽しかったです。魔人学園の剣風帖でも弁財天の霊水使いまくって旧校舎探索してました。
エウレカはそれ系の稼ぎプレイをするゲームではありませんが、何となくコツコツやってく面白さを感じます。その構造や難易度に関しては基本はkazaさんの調整です。ただ私の好みもかなりガッツリ入っています。そのため先に挙げた部分の作業をゲームプレイの一つと見る方には、何となく楽しんでいただけるかもしれないなと思います。逆に言うと、それらを苦痛な作業と感じたり、ゲームとしての面白さではないと感じる方には、合わないだろうなと思います。また私は後戻りのできない詰め将棋的な、自由度から常時高度な判断を要求されるゲームも苦手なので、そういうのが好きな方にもオススメしがたいです。ゲームというのは瞬間瞬間で判断が必要なものではありますが、個人的にはすべての盤面で毎回毎回予測を立ててランダム性まで把握して先の先のことまで考えてコントロールして、を徹底してやらないと詰むようなゲームは、本当にもう辛いです。ストレスで脳味噌がクラッシュしかけます。私はただ! 何となくキャラを強くして! 強い攻撃で! 雑魚を一掃したいんだよ! という感じになります。戦略的最適解があったとしても、レベルを上げて物理で殴れる感じが好みです。レベル最高! レベル上げ楽しい! 通常攻撃一発で雑魚を全滅させる快感! ボタン連打するだけでボスを倒せるまでにレベルを上げられる至福! 作業楽しいです作業。ゲームで能力値とかお金とか資材とかアップさせる作業、最高です。そこに確たる理屈は要りません。それができればそれで最高です。
とか言いつつエウレカにはやはりレベル上げ作業的なものはありませんが、作業感は多分あります。ゆえにそれを面白いと感じるかどうかがプレイの分かれ目かなあと。ただレベル上げについては、常にオーバーキルを狙っていけば成長速度も上げられますし、フリーバトルもあるので、そこにこだわることも可能ですね。でもイージーモードでオーバーキルしまくるだけでも何か楽しいですね。何ででしょう。レベル上がりやすいからですかね。そんなよく分からんふわっとした個人の感想は置いといて、まあもうゆるーく気軽にお楽しみいただければ幸いです。